《私の本棚 第九十六》 平成17年3月
「 京都発見 (一) 地霊鎮魂 」
梅原 猛 著
哲学者である著者は、日本文化の深層に関する論考で 「梅原日本学」 と呼ばれているそうです。この京都発見の (一) は、 数年前、たしか、京都新聞の日曜版に連載されていました。現在書籍に装丁されて八巻まで刊行されています。 この中で 「お稲荷さん」 について述べられています。お稲荷さんは711年に秦氏の神が下社に降りたときに始まるそうです。しかし、山城国風土記逸文や日本書紀によると秦氏と関係が深かったのは、狐ではなく狼のようです。弘法大師空海は東寺建設の資材に稲荷社の木を切ったとのこと。日本において神仏が仲良くなったのは、宇佐八幡神がやおよろずの神を代表して上京し奈良東大寺建設を祝福してから。だから東大寺の境内 (二月堂か三月堂の横だったと思います) には手向山八幡宮が鎮座されているとの事です。 鳥居のトンネルをくぐり抜けると、そこは祈りの心が渦巻く異界。 |
稲荷社総本山 伏見稲荷の鳥居 【本文との関係---地理】 |
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