《私の本棚 第四十六》 2001年(平成13年)1月
「第三の波」 アルビントフラー 著
未来学者の氏は、この書物の中で 「第一の波」 を、遊牧民が定住し農耕をするようになった時期。 「第二の波」 を、産業革命後の市場経済社会成立後の時期。「第三の波」
は、まさに現在進みつつある全く新しい社会の時期と位置づけている。第一の波は完成に数千年を要した。第二の波はわずか三百年で済んだ。第三の波が歴史を洗い、波が消え去るのには数十年もかからないかも知れないと記している。 私が小学生低学年の頃までは、テレビは非常に高価で一般に普及していなかった。自転車もしかり、電話も町内に一台位しか無い時代であった。今はテレビや電話は生活必需品であり、自転車は盗まれても余り気にしなくなり、携帯電話は高校生でも持っている。それどころか電話としての機能は、何モノかの一部分と化しつつある。パソコンの進歩と普及は驚きの気持ちさえもついていけない。インターネットは情報の発信と検索に関して、国境を人々の意識から消し去った。記録媒体も角砂糖一個の大きさに、国立図書館を丸ごと収められる日が近い。「習うより慣れよ」 が益々増える。 |
近江富士と 日の出 |
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